昨今の台風や豪雪などでカーポートや車庫が被害に遭った方も多くいるかと思います。
実は車庫やカーポートは火災保険で受け取った保険金で修理できるかもしれません。
最近は「カーポートは火災保険で修理できる」のような広告を見る機会も増えました。
修理をしたいけど修理ができるかはわからないし、詐欺などが増えていて、修理をするのが不安…
そこで今回は、実際にどのような場面であれば、火災保険料でカーポートを修理できるのかを詳しく解説していきます。
- 火災保険でカーポートの修理は補償されるか?
- 火災保険の申請方法
- 火災保険申請は『火災保険申請サポート会社』を使うメリット
火災保険でカーポートの修理は補償される?
火災保険というと、”火災”だけに適用されると思っている方も多いと思いますが、実は火災だけでなく、落雷や破裂・爆発、風災、雪災、盗難などにも適用されます。
さらに、その対象は建物と家財と幅広く、建物の付属設備も火災保険の適用内に該当します。
一般的に門、塀、垣根、物置、車庫、外灯などは建物付属物として位置づけられており、したがって車庫の一部をなすカーポートも火災保険の対象内になります。(※個々の契約の補償内容によって、異なる場合もあります。)
建物付属物について
火災保険では、保険の対象である建物(基本的には住んでいる建物=家)と同じ敷地内にある以下のような物を建物付属物といいます。
- 門
- 塀
- 物置
- 車庫
火災保険を契約する際、ほとんどの保険会社は初めから建物付属物を補償範囲に含めています。
したがって建物付属物を補償範囲に入れるかについて保険会社に相談した覚えがない場合でも、自動的に補償範囲になっている可能性が高いです。
ただ注意点もあります。
建物付属物の注意点
- 物置や車庫に、延べ床面積の制限がついている場合がある。
- 基本的に建物付属物は補償対象だが、稀に保険契約申込書に「建物付属物を補償に含まない」と記載している保険会社があり、その場合は補償の対象とならない。(保険会社によって補償内容が異なる。)
- 車庫と一緒に車が破損した場合でも、火災保険で車の補償はできない。
車庫やカーポートが損害を受けても上記のような場合は補償の対象にならない場合があるので注意しましょう
自然災害の例
では、どのような自然災害による被害が、火災保険で補償されるのでしょうか。
・風災
まずは「風災」 です。これは、強風や台風など風が原因で住宅に被害が発生した場合の補償です。
火災保険では、保険の対象を「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財の両方」の3つの中から選ぶことになりますが、カーポートは「建物」の一部ですので、「建物のみ」もしくは「建物と家財の両方」を保険の対象としているときに補償されます。
ちなみに、保険の対象を「建物のみ」にしているときは、建物本体以外のカーポートなども補償されますが、建物の中にある家具・家電・衣服などの「家財」は補償対象になりません。また、自転車は「家財」として扱われますが、自動車は火災保険の補償対象にはならず、自動車保険の補償対象になることを覚えておきましょう。
・雪災
次に雪災です。これは文字通り、豪雪や雪崩による被害のことです。雪の重みにより建物に被害が出たり、雪崩に巻き込まれて住宅が倒壊したりしたときなどに補償されるものです。ただし、雪解け水による洪水になるような融雪洪水は雪災に含まれず、水災として補償されることを覚えておきましょう。
ちなみに、2016年(平成28年)1月に起きた暴風雪では、多くの場所で屋根が飛散してしまったり、外壁のタイルが破損したりするといった被害が発生し、2021年(令和3年)の大雪でも多くの住宅で屋根に被害が出ています。
・雹災
最後に雹災です。雹災は北日本・東日本での被害事例が多く、西日本ではあまり起こらない現象となっています。
2000年(平成12年)5月には、利根川沿いに移動してきた強い雷雲が平野部で発達し、茨城南部から千葉北部にかけての延べの距離80km、幅10~15kmほどの範囲で雹が降りました。
このときの雹の大きさは最大でみかんほどの大きさともいわれていて、農作物だけでなく人身・建物・自動車などにも大きな被害が発生し、農作物の被害額は60億円、負傷者は160人、窓が割れるなどの被害が出た建物は約4万5千棟、自動車の損傷は約3万3千台という大規模な被害が発生しました。火災保険・自動車保険を合わせた損害保険金の支払額は300億円にも達しました。
このように、雹が降ると広範囲に渡って大きな被害が出ることがあり、火災保険に加入しておくことは万が一の経済的リスクのことを考慮すると必須といえるでしょう。
一方で、保険契約者などの故意・重大な過失(自宅への放火など)や、地震・噴火、またはこれらによる津波の場合には、火災保険による保険金は支払われないので、注意してください。
自然災害に遭った時に知っておきたい公的支援制度
個人が津波を含む自然災害の被害に備えるには、民間の火災保険、地震保険を利用することになりますが、実際に被害に遭った人(被災者)を国が公的に支援する「被災者生活再建支援制度」というものがあります。
この制度は、被災者生活再建支援法に基づき、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火などの自然災害により、居住する住宅が全壊するなど生活基盤に著しい被害に遭った世帯(被災世帯)に対し、被災者生活再建支援金(支援金)を支給し、生活の再建を支援するものです。支援金には住宅の被害の程度に応じて支給される「基礎支援金」と住宅の再建方法に応じて支給される「加算支援金」があり、この2つの合計額が支給されます。支給額は最大で300万円です。
詳しくはこちら被災者生活再建支援制度の概要
過去に壊れた修理済のカーポートの火災保険の請求は可能?
火災保険など損害保険の請求期限は一般的に「3年」となっています。ですので、実はすでに修理が終わっているものも火災保険の対象となります。
ただし、火災や自然災害によって被害を受けたことが立証できることが条件となります。
時効が3年と定められているのは、火災や自然災害による被害が発生してから時間が経過すればするほど、その被害について調査するのが困難となり、適正な保険金の支払いができなくなるという考え方からです。そのため、被害が出てすぐに請求する方が、保険金が下りる確度は高くなるので、できれば早い申請を心掛けましょう。
契約後に建てたカーポートや車庫は保証されるのか?
火災保険の契約をした後に、門や塀、物置などの建物付属物を追加で新しく建てた場合は保険会社に連絡する必要があります。
なぜなら契約時に行う建物評価の金額には、後から追加した建物付属物などの評価額が含まれていないので、その分支払う保険金額が足りないということになるからです。
建物付属物の範囲の分、保険金額を増やす必要があります。
火災保険を契約した当時の補償内容と現況が異なってくることがあるので定期的に補償内容を見直すことをお勧めします。
保険会社に契約後に追加された建物付属物を報告しないまま、被害にあった場合はその部分は補償が不可になってしまいますので、すぐに報告をしましょう!
逆に物置などの建物付属物を撤去した場合は、その分の保険料が安くなる可能性があります。
火災保険の保険がおりない理由
火災保険は「申請主義」に基づいているので、申請しない限り保険金が下りることはありません。しかし、申請したからといってすべてが通るわけではありません。
以下、火災保険の請求が通らない主な理由を紹介します。
01.経年劣化
基本的には自然災害によるものと認められない場合は火災保険を利用することはできません。保険契約者などの故意・重大な過失や経年劣化による破損には適用されません。
02.補償内容外の被害
以前の火災保険は、今の火災保険ほど自由が利かず、保険会社主導のパッケージ化した商品が主流でした。しかし最近は、火災保険は補償の範囲を自由にカスタマイズでき、保険料の調整ができる商品が主流になっています。
そのために台風被害に遭ったが風災を外していた、雪による被害が出たが雪害を外していた、雹による被害が出たが雹外を外していた等です。
03.免責金額以下の場合
火災保険の契約では、免責が設定されていることがあります。
免責とは、ある事柄に対しては保険金を支払わない、というもので、その多くは「~万円以下の被害には保険金は支払わない」など、保険金の下限を決めて保険料を安くするというケースです。
火災保険の場合は20万円で設定していることが多いです。つまり、損害額が20万円を超えないと保険金が支払われないことになります。そのため、台風や竜巻などの被害にあって車庫やカーポートが破損した場合には、専門業者に修理の見積もりを依頼し、20万円を超える場合に火災保険申請の手続きを始めることをお勧めします。
04.車の被害は保証されない
火災保険では車への被害は補償されません。
理由は、車は「建物としても家財としても扱われない」ためです。火災保険は建物と家財を補償するものであって、建物と家財以外は補償されません。車の被害は、自動車保険にて補償を受けることができる可能性があります。車に被害があった場合は、自動車保険会社に問い合わせてみましょう。ただし、自動車保険は使うと、等級ダウンや保険料が上がってしまうので、使う際は注意しましょう。
自然災害で被害に遭ったらなるべくすぐに申請しましょう
雪による自然災害は保険で支払い対象になります。※損保ジャパン 参照
カーポートや車庫が被害にあった際には、なるべく早く保険会社に連絡をするようにしましょう。時間が遅くなるにつれて、原因特定が難しくなるなどで受け取れる保険金の金額が減ったりするので、なるべく早く連絡する事をオススメします。
また、火災保険を申請する際には「火災保険申請サポート」を使うことをおすすめします。申請自体は自分でもできますが、「書類の準備が大変」や「保険金が降りない」ことが多いです。申請サポート業者を利用することで面倒な書類の準備など自分でやることの負担がだいぶ減ります。また、保険金も受け取れる可能性も上がるのでぜひ活用してみてください。
カーポートや車庫ってそんな被害に遭うの?
そもそもカーポートや車庫は頑丈でなかなか損傷を受けないイメージの方も多くいるかと思います。しかし、実は被害に遭いやすく保険の申請件数も多いのが現実です。
日本は台風が多い地域ですし、最近は台風が少ない地域にも上陸することが少なくない状況になってきました。また、雪が降る地域も多く近年は大雪に見舞われることも多々あります。
カーポートや車庫を設置する場合は、台風や雪等の影響をできるかぎり受けない、頑丈なものを設置したいと考えるのは当然のことでしょう。
しかし、実はカーポートや車庫はわざと壊れやすいような設計になっている場合もあります。
では、なぜ壊れやすくできているのでしょうか。とはいえ、この壊れやすいという意味は、支柱が非常に弱いという意味でもなければ、何かしら衝撃を受けるとすぐに倒壊するというような意味でもありません。
「壊れやすい」の本当の意味は、カーポートなら屋根部分が強風などの影響を受けると比較的簡単に外れるようにできているということです。
特に台風が通過するときには、日常生活では考えられないような強風が吹き荒れることがあります。
この際、カーポートの屋根部分ががっちり固定されているような設計の場合、逆にカーポート自体が大きなダメージを受けてしまう可能性があります。
そのため、屋根板をあえて外れやすいようにしておき、最も危険な状態になることを避けるような設計になっているのです。
車庫であれば雪で物凄い重さがかかることがあります。そんななかで歪みシャッター部分に影響が出てしまうことがありますし、台風の飛来物で傷つくこともあります。
いっけん頑丈で損傷するイメージが少ないカーポートや車庫ですが実は自然災害の被害に遭うことも多いので、被害に遭ってしまった際はあきらめずに火災保険が使用できるか確認しましょう。
火災保険申請は『火災保険申請サポート会社』を使うべき
火災保険は掛け捨て保険のため、契約満了時に保険金が返ってくることはありません。
万が一の保険といえど、掛け捨てで支払って、更新時には保険料が高くなるというのは理不尽だと思いませんか?火災保険にお金を払い続けているのであれば一度申請されてみるのも一つの方法です。
「自然災害が原因によるもの」であれば、火災保険でカーポートの修理は補償されます。(車の被害は火災保険では補償されません)
もし火災保険を利用できそうなのであれば、経年劣化と診断される可能性を少しでも下げるべく、お早めに保険会社に申請することをお勧めします。
火災保険申請サポート窓口
もちろん、火災保険は自然災害で被害を受けた時に使う物ですが、築年数が15年以上経っていると、少なからず台風による損害が出ている事がほとんどです。住んでいて気づかない様なちょっとした傷でも使うことができます。
「今すぐ申請したいけど、何をしたら良いのかわからない!」と方は、火災保険申請サポート窓口に問い合わせしてみましょう。
お問い合わせを頂きましたら、全国の現地調査員(自然災害調査士などの専門業者、地元工務店、工事業者など)と連携し、すぐに調査にお伺いします。もちろん「完全成果報酬制」のため調査費用は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。