共済とは、組合員の協同救済=相互扶助を制度化したものです。さまざまな災難に対する経済的損失の補填と生活の安定を目的としたものであり、一定の地域や職域などで構成される団体によって行われています。
将来発生するかもしれない事故に備え、組合員があらかじめ一定の金額を拠出して協同の財産を準備し、万一共済事故が発生したときにはそこから共済金を支払います。つまり、組合員の誰かが困ったときに、他の組合員が全体で助けるという仕組みです。
- 共済の概要
- こくみん共済と県民共済の違い
- 共済でも火災保険申請は可能
- 火災保険申請は『火災保険申請サポート会社』を使うメリット
そして共済には国民共済や県民共済という2つの共済があります。
国民共済と県民共済。両方ともよく聞くけれど、違いは一体?このような疑問をもっている方は多いのではないでしょうか。
民間の保険なら保険会社ごとに保険料や保障内容が違うのが普通だけれど、共済でも中身は一緒じゃないの?そう思う方も多いと思いますが、実は国民共済と県民共済にはしっかりとした違いがあります。保険料や保障内容だけではなく、その成り立ちから違っているのです。
概要 | 国民共済 | 県民共済 |
---|---|---|
運営団体 | 全国労働者共済生活協同組合連合会 | 全国生活協同組合連合会 |
事業主体 | 上記団体が共済事業を展開 | 上記団体の会員となった都道府県単位 の生活協同組合が共済事業を展開 |
加入条件 | 協同組合に対して出資金を支払うことで 共済制度の利用ができる | 申込時に申込先の都道府県に居住 または勤務していること |
取り扱い共済商品 | 生命共済・火災共済・自動車共済 | 生命共済・傷害共済・火災共済 |
県民共済の概要
県民共済は現在43都道府県で共済事業を行っており、ケガの入院・通院や病気入院などの万が一の時に備える「生命共済」、住宅や家具・家電などが火災や自然災害などで被害にあうなどの万が一の時に備える「新型火災共済」を取り扱っています。
「小さな掛金で大きな保障」を目標に現在は全国43の都道府県で2,000万件を超える加入があります。
県民共済の大きな特長は、年齢や性別に関係なく一律保障・一律掛金であることです。
県民共済に加入するためには居住地もしくは勤務地の自治体の会員生協に申し込まなければなりません。たとえば住まいと勤務地がともに東京都の人が他県の県民共済に加入することはできないのです。
特徴としては以下の点があげられます。
- 生命共済については保障内容がパッケージ化されておりわかりやすい
- 生命共済については年齢に関係なく掛け金が同じ
- すべての保障について割戻金がもらえる可能性がある
国民共済の概要
国民共済(全労済)は消費生活協同組合法に基づいて厚生労働省の認可を受け誕生した全国労働者共済生活協同組合連合会です。
国民共済(全労済)は全国の共済生協58団体が集まって作られた連合会組織ですが、事務局を一つにまとめることで単一の事業を行っています。そのため、全国どこでも共済制度の利用が可能です。
こちらを利用するためには国民共済の組合員になる必要があります。具体的には共済への加入手続きの前に組合への出資金(1,000円以上)を支払います。なお、出資金は共済を解約した場合には返還されることとなっています。
国民共済で利用できる保障は次の通りです。
保障名 | 保障内容 |
---|---|
生命共済 | 病気やけがによる死亡・入通院・手術等 |
火災共済 | 火災・風水災・地震による損害 |
自動車共済 | 自動車運転中の損害・賠償責任 |
特徴として以下の点があります。
- 掛け金が安い
- 医療保障の場合、加入できる期間が80歳まで
- 契約に際しては医師の診断が不要なので加入のハードルが低い
2つの共済の特徴(共通)
共済のメリットは下記の通り共通点が多いです
- 掛金の安さ
- 保障内容のわかりやすさ
この他に、保障以外にも共済加入者に対する各種サービスの制度が設けられていることもメリットといえるでしょう。ただし、このサービスは県民共済、国民共済で違いがあります。また、県民共済のなかでも運営している都道府県ごとに違いが見られます。
県民共済と国民共済に共通するメリット
県民共済と国民共済とに共通のメリットは次の通り。
- 掛金が安い
- 一定の年齢までは掛金が同じため年齢による保険料負担が少ない
- 割戻金がある
- 保障内容がわかりやすい
- 持病があっても加入しやすい
掛金が安い
2つの共済に共通するメリットは掛金の安さです。両共済ともに掛金は1,000円から5,000円以内が一般的で家計に優しいといわれています。
一定の年齢までは掛金が同じのため、年齢による保険料負担が少ない
両共済とも、一定の年齢(64歳)までは掛金が同じ。そのため年齢が高くなることによる保険料負担が少なくなります。
割戻金がある
両共済ともに決算の結果、余剰金が生じたときには割戻金が支払われます。
保障内容がわかりやすい
両共済ともに保障が一律でわかりやすくなっています。
持病があっても加入しやすい
両共済ともに契約に際して医師の診断が求められません。告知書への記入のみですみますし、また持病があっても民間の保険会社より審査基準が緩やかです。
国民共済ならではのメリットは
※国民共済には住んでいる場所や勤務地と関係なく契約できるメリットがあります!
県民共済と国民共済に共通するデメリット
県民共済と国民共済に共通するデメリットには次のものがあります。
- 保障される額が十分ではない
- 高齢になると保障金額が一律に少なくなる
- 若年者には保険料の負担感がある
- 保障内容の組み換えができない
- 保障される年齢に上限がある
保障される額が十分ではない
県民共済、国民共済ともに民間の保険と比べて保障金額が少ないことがデメリットの一つです。たとえば総合保障型では両共済ともに入院の上限額が5000円。この金額では十分でないと感じる人もいるかもしれません。
高齢になると保障金額が一律に少なくなる
両共済ともに60歳以降の保障金額が一律で少なくなるデメリットがあります。たとえば国民共済の総合保障タイプでは死亡・重度障害給付金が59歳までは交通事故によるものが1200万円なのに対し60歳以降では300万円に下がってしまいます。
若年者には保険料の負担感がある
両共済ともに60歳までの保険料は一律で年齢の高い人には割安となっていますが、その反面、若年者には割高となるデメリットがあります。
保障内容の組み換えができない
両共済ともに保障内容はパッケージ化されわかりやすいものとなっている反面、内容の変更ができなくなっています。そのため、保障内容を自分で組み替えて契約することができないデメリットがあります。
保障される年齢に上限がある
両共済ともに保障される年齢が最高で85歳までと決まっています。この点で民間の保険の終身保障のもつメリットがありません。
県民共済のデメリット
基本的に県民共済がない県ではそもそも契約ができません。また、保障以外の加入者へのサービスが各地域によって異なる点もデメリットとなります。
国民共済のデメリット
県民共済と共通するデメリットはありますが、国民共済に特有のデメリットはありません。
県民共済の火災保険について
ここからは県民共済の火災保険【新型火災共済】について説明していきます。
メリット
A.割戻金がついてくる
割戻金とは共済で余剰金が出た場合に組合員に返還するお金のことであり、保険会社の「配当金」に相当するものをいいます。共済は民間の保険会社と違い、生活協同組合であり利益を追求していないため、利益が出てしまった場合は割戻金として戻ってくる仕組みとなっています。
B.掛金(保険料)が安い
民間の保険と比べて保険料が安いのが特徴です。
C.火災共済に契約すれば地震保障のついてくる
県民共済の火災共済を契約すれば地震等基本共済金も保障としてついてきます。
住宅が罹災証明書により、「全壊」、「大規模半壊」、「半壊」と被害認定された場合、加入額の5%が支払われます。また、住宅の損害額が20万円を超える破損の状態である場合は一律5万円の支払いとなります。
デメリット
A.保障内容が手薄であり、不安
県民共済の火災保険は保障内容が民間の保険会社よりかなり手薄です。
特に風災や雪災、水災といった自然災害の保障内容は見舞金制度となっており、全額の保障してくれるような共済ではありません。
B.風水災の塀や倉庫も一律の見舞金
県民共済の火災保険は塀や倉庫、門、物置、納屋、カーポートなどを県民共済では「付属建物」といい、付属建物に該当する箇所は台風などの風水災で10万円以上の被害だった場合、一律で5万円の支払いになります。
C.破損・汚損等が基本補償にセットされていない
県民共済の火災保険では破損・汚損などの突発的な事故の補償がついていません。破損・汚損は例えば「子供がテレビを壊してしまった」「物を落として床を傷つけてしまった」といった事例に対して補償され、大手代理店型損保ではこれらをセットすることができます。
自然災害と県民共済の火災保険
しかし、先述の通り民間の保険会社と比べて、風災や雪災、水災といった自然災害が見舞金制度になっており、地震保障としても特約を付帯したうえで契約額の最大20パーセントまでしか支払われないため、自然災害や地震を満額保障してほしい方には不向きです。
共済でも自然災害などの申請はするべき!
風災とは、台風や突風・竜巻・暴風などの強風による災害のことをいいます。
日本は台風などによる暴風や突風、竜巻による被害が多く、強風により災害が起こる恐れがあるときは強風注意報が発表され、甚大な被害が起こる恐れがあるときは暴風警報が発表されます。
台風以外にも木枯らし、春一番などの季節風によって何らかの被害が生じしまった際も風災の対象となります。具体的な例としては、以下のような被害です。
- 強風で屋根の瓦が飛んでしまった
- 強風で庭の物置が倒れた
- 竜巻による風で物が飛んで来て外壁が凹んだ
- 暴風によりベランダが破損した
- 台風で屋根瓦が飛び、そこから入る雨により雨漏りするようになった
- 強風により自転車が倒れ外壁が破損した
- 突風でカーポートが壊れた
- 強風によって棟板金または棟瓦が破損した
- 強風によって雨樋が破損した
台風や強風によって上記のような被害が出た場合、火災保険を適用することができます。
まずは火災保険申請サポートを利用してみるのも?
一般的に火災保険で自然災害の損傷箇所の修繕が可能ということは認知されておらず、また保険が下りるような徹底した申請をできる方はほとんどいないのが現状です。弊社は専門スタッフがお客様の代わりに損傷箇所の確認調査、保険会社への申請サポートを行っています。「火災保険、地震保険」に加入していれば、火災以外にも自然災害等で受けた損害に対して請求できる権利があります。
台風や大雪、地震による被害を受けたらまずは確認を!屋根・雨樋・外壁などが下記の写真のような状態になっていませんでしょうか。被災箇所がわからなくて心配な方は無料調査のご相談をお勧め致します!
ページ下部のお申込フォームからお申込、またはお電話にてお問い合わせ下さい。
現地調査の日程調整のため、お申込から1営業日以内に担当者よりご連絡させて頂きます。ご都合のよい日時をお伝え下さい。
破損個所が火災保険の適用個所になるか専門スタッフが現地に伺い、30分~1時間程度調査を実施致します。申請可否については調査完了後、お伝えさせて頂きます。※被災箇所が見受けられない場合はその場でサポート終了とし、費用の請求等は一切ございませんのでご安心下さい。
自然災害により家屋の被害を受けた旨をご加入中の保険会社様にご連絡(事故受付連絡)頂き、申請に必要な書類を取り寄せていただきます。
調査内容をもとに修繕見積書と調査報告書をお客様へお送りいたしますので、申請書類と一緒に保険会社に送付頂きます。
申請資料を元に審査が行われますが、指摘事項があった場合、保険会社や鑑定人に対して被害状況の説明を行います。
保険会社様の回答の結果、損傷が認められた場合、保険会社様からご入金がございますので、ご確認ください。
保険会社様よりご入金額が確認できましたら、弊社よりご請求書をお送りいたしますので、手数料送金ください。申請内容が認められないなどの理由で、保険金が受け取れなかった場合は一切費用はいただいておりません。
保険が下りる前に工事契約を勧める業者にはご注意ください!
修繕修理などに関し、「保険が使える」と言って勧誘する業者とのトラブルが増加しています。
「火災保険を利用して、自己負担なく家の修理ができる」などと言い、住宅修理工事契約を結ばせたあと、高額請求をするといったトラブルが増加しています。保険で直せるからと言われてお願いしたものの、実際は保険金が支払われずに修理代金を自己負担することになったり、解約しようとすると高額な解約手数料を要求されるなどのトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
契約書の確認は忘れずに!
サポート会社に依頼する際には契約書の内容が重要になってきます。例えば「リフォーム・修理することが必須になっている」または「リフォーム・修理しない場合に違約金が発生する」などを意味する記載がないか注意が必要です。
初期費用の確認
初期費用が発生する業者には注意が必要です!
保険金が受け取れるかわからない段階で、初期費用を納める必要があったり、成果にかかわらず代金を徴収されたりするなら、契約を保留した方がいいです。
もし早い段階で費用を支払うような契約を結んでしまうと、十分な金額の保険金が降りなかった場合でも、自己負担が発生してしまいますので契約する際には、契約書にしっかりと目を通し、気になる点がないかを十分に確認しましょう。
また、契約する際は解約料の有無を確認しておきましょう。
解約料があまりにも高額であれば、悪徳業者の可能性が高いので依頼は避けておくと安心です。